栃木県真岡市立西田井小学校は、田園広がる豊かな自然に囲まれた学校です。
約780戸数と決して多くない学区ですが、明朗で素直な子どもたちが多く、ボランティア精神旺盛です。
青少年赤十字に加盟している西田井小学校は、その散乱防止活動にも「気づき、考え、実行する」の精神がよく現れています。西田井小学校は毎月1回、「よい子の日」として登校時の空き缶拾い、募金、エコキャップ回収の活動を行います。
また、夏休みや冬休みに、生徒が父母と協力して通勤・通学路の清掃などを行う『親子ボランタリー・サービス活動』や、クラス全体で駅周辺のクリーン活動を行う「学年別ボランタリー・サービス活動」があります。

「よい子の日」の登校時、上級生と下級生が協力して空き缶を拾う

西田井小学校の環境教育は、青少年赤十字の活動を核とし、「奉仕の精神の育成」を学校経営の中心に掲げています。
児童たち自らの目で環境問題に気づかせ、環境を守るために何ができるのか考え、自主的な奉仕を行う教育活動に力を入れています。
それらの活動が長期にわたり継続して取り組まれ、地域への啓発・貢献が非常に大きい、とても意義のある教育活動です。

「学級ボランタリー・サービス活動」では、生徒たちで考えた計画に基づき、清掃を行う

児童・生徒の声
細谷 充さん

地域をきれいにするために空き缶拾いやごみ拾いなどの地域の清掃活動を40年以上も前から続けてきたことが認められて、最優秀校として表彰されることになったのでうれしい気持ちでいっぱいです。長く続けてきてよかったなと思います。

これからも奉仕の心を大切にして、自分たちが住んでいる地域が少しでもきれいになるように友達や家族、そして地域の人とも協力して活動を続けていきたいと思います。

先生の声
北城 なお子 校長先生

第11回2010年度、環境美化教育最優秀校として、「散乱防止活動部門、文部科学大臣奨励賞」をいただき、心より感謝申し上げます。
今まで当然のように、自然に取り組んで参りました環境美化活動に対し、大きな評価をいただいたことは、光栄の至りと受け止めております。また受賞後、県内の地元紙等にも紹介され、反響の大きさに改めて受賞の重みや喜びを感じております。

本校は昭和24年に青少年赤十字（JRC）へ加盟し、「気づき・考え・実行する」というJRC活動の精神を基盤に、奉仕活動を継続して取り組んで参りました。特に、昭和40年代から散乱防止活動を開始し、毎月登校班ごとの通学路のゴミ拾い、学級VS（ボランタリーサービス）活動では学区内の西田井駅や施設の清掃等、親子VS活動では家族単位での地域環境美化活動を実施して参りました。

これらの多方面にわたっての環境美化活動の奉仕精神は、JRC活動の歴史と伝統の中で、多くの卒業生をはじめ子どもたち一人一人の心に備わっていると確信しております。今回の「文部科学大臣奨励賞」の受賞は、学校というよりも地域全体でいただいたものとして、たいへん誇りに感じております。

今後も受賞の重責を担って、明るく元気な子どもたちと前向きでやる気満々の教職員、地域や保護者の温かい支援と協力をいただき、環境美化活動を継続し、自信をもって邁進していきたいと思っております。
本校をご推薦いただきました県内関係諸機関の皆様に心より厚く御礼申し上げます。

「学級ボランタリー・サービス活動」当日は各自が役割分担に従い互いに協力し合って活動している

細谷 亘さん（PTA会長）

今回、このようなすばらしい賞をいただき、たいへんうれしく思っています。「環境美化教育優良校等表彰事業」があることすら知らなかったので、逆に驚いています。

西田井小学校では、昭和24年のJRC（青少年赤十字）への加盟以来、各種奉仕活動を開始し、昭和40年代から散乱防止活動に着手しています。毎月2日間の登校班における通学路のごみ拾い、学級単位での学区内の駅の清掃、保護者と一緒に行う清掃活動等、長期間展開しています。

このような活動が認められたのは、子どもたち、先生方、保護者、地域の方々みんなのおかげだと思っています。
この受賞をきっかけに、西田井小学校区がごみが1つも落ちていない地域になり、将来は日本全国には、ごみが1つも落ちていないようになることを願っています。

JRC（青少年赤十字）コーナーが設けられ、活動目標等が掲げられている