環境学習支援

表彰校紹介・最優秀校(茨城県 大子町黒沢中学校)


伝統行事化している清掃登山活動

茨城県大子町立黒沢中学校は、日本三大瀑布の1つ「袋田の滝」で知られる久慈郡大子町にあります。全校生徒数は48名、「持続可能な社会作りに貢献する人材育成」を合言葉に長年、環境教育に力を入れています。
黒沢中学校では、昭和34年以来の長期にわたって地域のシンボル・県の最高峰である八溝山の全校生徒による清掃登山を継続実施しています。八溝山登山口から山頂までの登山道及びその周辺を対象にしたこの活動は、長期継続により伝統行事化しています。
また、環境美化に貢献するのみならず、登山客のマナー向上にも効果を上げています。

昨年で50回目を迎え、今では伝統行事になっている

広がりを見せる環境美化活動

この活動は、夏季休業中の地域へのプランター配置活動や秋の腐葉土作りも兼ねた落ち葉さらい活動とも併せて地域の環境美化に貢献し、観光事業への功績によって地元観光協会から表彰を受けています。
さらに、今年度は50回記念ということで保護者への参加も呼びかけ、全校生徒48名と保護者8名、教職員12名の合計68名で昨年実施、広がりを見せています。

50回記念で保護者の方々にも案内を出し連携して実施

学校の声

他の学校の活動も参考によりよい環境美化活動を

児童・生徒の声
長山 一輝君

私たちの住む黒沢地区が誇る八溝山をきれいにしようとする取り組みは当たり前のように毎年実施しています。この当たり前と思っていた活動が認められ表彰されました。 農林水産大臣賞を受賞したときはとてもうれしく誇らしい気持ちになりました。表彰式で紹介された活動の中で特に印象に残っている活動が2つあります。
1つは「ゴミュニケーション」という活動でした。黒沢中でも親子で行っている活動がいくつかあります。その一つ一つを大切にしていきたいです。これからはもっと親子の絆を深めていきたいです。そして、交流を深めながら地域をきれいにしていきたいです。
もう一つは、学校独自のキャッチコピーがあったということです。活動の目標や目的を表したり、その学校の特色を表したりするフレーズがたくさん含まれていました。私たちの学校にはそのようなものがないので大変参考になりました。これからも他の学校の活動も参考にしながら、自分たちができる活動に積極的に取り組んでいきたいです。
そして、よりよい学校を作り上げていきたいです。

生徒一人一人が積極的に取り組んでいる

これからも生徒と保護者、地域の方々とも一緒になって活動し、たくさんの人々に登ってもらいたい

先生の声
石井 久雄 校長先生

長年続けられてきたこの活動が今回、多くの方に認められて農林水産大臣賞を受賞したことをまず最初に大変嬉しく思います。
この八溝山清掃は約50年続いているそうです。以前は春と秋に年2回実施したこともあったそうです。戦後まもない時代から高度成長化のバブル最盛期、そしてバブル崩壊期、現在の行き先不透明な混迷期と脈々と先人たちのご努力により続いて実施してきたことに深く感謝いたします。
今年度は50回記念ということで保護者の参加も呼びかけ、全校生徒48名と保護者8名、教職員12名の合計68名で昨年の5月13日に実施しました。1年生は登山口から中腹まで、2年生は中腹から山頂近くまで、3年生は頂上付近の割り振りで約3時間ぐらいかけて行いました。
最近はゴミの量が減少しつつあり、今年は100kg少でした。少しはこの活動により登山客のマナーが高められたのかなと喜んでいます。保護者の方々も昔を思い出したり、初めての経験で疲れたりしながらも子どもたちと一緒に活動していた姿は素晴らしかったです。実際には校歌に歌われていながらも、近過ぎて目にすることのできない八溝山ですが山麓にいる私たちをしっかり見守って下さることは感じています。
お陰様で黒沢中学校の生徒は本当に素直でいい子どもたちばかりです。いろいろな分野で活躍しておりますし、OBの方々のご活躍も多く耳に入ってきます。これからも生徒と保護者、地域の方々とも一緒になって、この茨城県最高峰の八溝山を清掃し、たくさんの人々に登ってもらいたいと今回の受賞でしみじみ思いました。最後になりますが、食品容器環境美化協会に感謝申し上げ、校長の感想といたします。ありがとうございました。

活動を始める前の開会行事の様子

関係者の声

多くの先輩方の取り組みと地域の方々の取り組みがあっての受賞

齋藤 和男さん(PTA会長)

この度、このようなすばらしい賞をいただけたことに感謝申し上げます。
現在、私はPTA会長をしております。学校から「環境美化教育優良校等表彰で、農林水産大臣賞をいただいた。」との連絡を受けときには、本当にうれしく思ったと同時に驚きました。私は黒沢中学校を30数年前に卒業しました。
私が在学していたときにもこの八溝山清掃を行っていました。この頃は,春と秋の2回行っていたような記憶がございます。それぞれの自宅から八溝山の登山口まで自転車で行きました。登山口から山頂までいくルートが2つあり、その途中に「サンショウウオ」が生息していて、それを観察したこともありました。
当時は、主に山頂付近を清掃しました。それから、30数年経った昨年5月、この八溝山清掃に子どもたちと一緒に取り組みました。懐かしい気持ちとこんなに長く続いたのかと思いました。ごみの量は、少なかったような気がしますが、いろいろなごみがあるのだと思いました。これを捨てる人のマナーは、どうなっているのかとも思いました。
今回の受賞は、黒沢中の多くの先輩方の取り組みと地域の方々の取り組みがあっての受賞だと思っております。これからも地域の誇りである八溝山を子どもたちとともに守っていかなければならないと強く思いました。

多くの方々の協力があり、ゴミの量は減少している

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