環境学習支援

表彰校紹介・最優秀校(山形県 小国町立白沼小中学校)


郷土への思いの高まりからはじまった環境美化活動

白沼小中学校は、日本有数の豪雪地帯である山形県小国町にあります。
全校児童生徒数は、小学生16名、中学生11名の27名。昭和46年に、青少年赤十字加盟を機に環境美化活動やボランティア活動を開始しました。
白沼小中学校では、長期にわたって、町内を通過する国道113号線沿い及び当該国道から学校までの県道を活動エリアとして、清掃活動を実施しています。
この活動のきっかけは、国道開通に伴い、町の玄関口としての国道をきれいにして往来する人々を迎えたいという郷土への思いの高まりによるものです。その後、活動の停滞を許すことなく、毎年工夫を加えながら長期の活動を維持発展させてきました。

国道沿いや学校までの県道を活動エリアに児童生徒が積極的に活動

事後の振り返りで次の活動に繋げる

清掃活動を単なる清掃活動にとどめることなく、事前の指導、事後の振り返りを重視し、生徒会活動や全校集会、学級活動等の時間を活用して児童生徒の心を育んでいます。 また、学校便りによる地域への活動の周知、活動を通じて作成した「ごみマップ」による地域への情報提供等で積極的な評価を受けています。

事後に振り返りを行い次の活動に繋げる

学校の声

多くの先輩が守り続けてくださったこと、活動に協力してくださった地域の方々のおかげ

児童・生徒の声
加藤 慶也君

環境大臣賞という名誉ある賞をいただくことができたことを光栄に思います。
しかし、今回受賞できたのは、たくさんの先輩が守り続けてくださったこと、何より長年の間、活動に協力してくださった地域の方々のおかげだと実感しています。今回は僕達の学校の39年間続けている国道清掃を評価していただきました。 国道に捨てられるごみは、毎年少しずつではありますが減ってきています。清掃活動後は、美しい姿にもどったふるさとが喜んでいるように見えます。全校児童生徒も自分のことのように取り組み、喜べることが他校に見られない長所です。これからも、この素晴らしい伝統的な活動を受け継いで、少しでも美しい環境を守るために貢献できればと思っています。僕は今、中学を卒業しようとしています。この受賞を誇りに、新たな一歩を踏み出すつもりです。
このたびは本当にありがとうございました。

パーキングエリアでも清掃活動を実施

この受賞を誇りに、活動を継続していきたい

児童・生徒の声
草刈 あずきさん

今回、この環境大臣賞という素晴らしい賞をいただくことができ、とてもうれしく思っています。表彰式に参加させていただいて、本当に少ない数の学校が表彰されていると分かり、改めてすごい賞なのだと感じました。 私たちの学校では、国道清掃を39年もの間、毎年行ってきました。この名誉ある賞をいただいたことを誇りに思い、これからもこの活動をしっかりと続けていきたいと思いました。

国道に捨てられているゴミも年々減少してきている

「一つ一つを自分から」取り組めば、「小を集めて大を成す」結果に結びつく

先生の声
冨樫 雅人 校長先生

たいへん名誉ある賞をいただき光栄の至りです。
39年間の取組みを絶やさず真摯に継続してきたことが大きく評価されたものと考えます。 ボランティア活動は当然行うものと考えている子どもたちは、思わぬ受賞の報に一瞬戸惑いましたが、すぐに歓喜の表情でいっぱいになりました。
また、長く学校を支えていただいている地域の方々も、わがことのように目を細めて拍手してくれました。子どもたちとは、何事も「一つ一つを自分から」取り組めば、「小を集めて大を成す」結果に結びつくと話し合ったところです。 このたびの賞を励みに、国道清掃をはじめとしたボランティア活動のさらなる充実を図っていきたいと思っております。また、活動の主役である子どもたちを表彰式にご招待いただいたことに感謝しております。日本の未来を志向する貴協会の高遠な理念と堅実な推進活動に感銘いたしました。
一人でも多くこの環境美化活動に関心を寄せ、美しい日本を保全する成熟した社会になるように願うものです。このたびは、小さな学校にはこの上ない喜びとなりました。ありがとうございました。

活動を始める前の開会行事の様子

いつの日か、国道清掃をする必要のない世界になるように

先生の声
山田 奈美 担当教諭

本校生徒たちは、年2回の国道清掃を39年間継続し、中学生は夏の暑い中、急斜面での学校林整備に熱心に取り組んできました。
昨年度、本校に赴任しその使命感に驚きました。国道清掃の意味について、生徒たちに問いかけたとき、彼らは「本当は僕たちが国道清掃なんてする必要のない世界になってほしい」と話しました。でも、現実には大きなごみが国道脇の草むらに隠されていたり、タバコの吸殻がいたるところに当たり前のように捨てられていたりという状況でした。
悲しい気持ちを抑えながら、「自分たちの行いを見て、たった一人でも『ごみを捨てないことの大切さ』に気づいてほしい」という強い思いで、草むらの中に捨てられたごみを、服や手が汚れるのをものともせず拾っています。いつの日か、国道清掃をする必要のない世界になるように、その活動の意味を伝統として後輩たちに引き継いできた生徒たちの思いが、この賞によって広く知られる機会を頂き、大変ありがたく思います。

毎年工夫を加えながら活動を維持発展させている

関係者の声

当然のように行っている活動

島貫 孝志さん(PTA会長)

この度は、環境美化教育の最優秀校という本当に素晴らしい賞をいただき万感の思いであります。この活動は、昭和46年から始まり、児童、生徒の保護者が子供の頃から途切れることなく受け継がれてきて、子供たちも当然のように行っている活動です。
国道113号線は、新潟と山形、宮城を結ぶ重要な道路となっています。それは、今も昔も同じで、学校の近くには昔、旅籠宿だった家が多数あると聞きました。今では道路の整備が進み、交通量が増え、大変便利になりました。
しかし、その分心無いドライバーが捨てたゴミは、普段車からは見えませんが、歩いてみると沢山あることが分かります。毎年、子供たちからは、とても悲しいという声が聞こえてきますが、クリーン活動後はきれいにして良かったという達成感でいっぱいになるようです。この度いただきました賞は、学校のみならず諸先輩方、地域住民、又、今まで関わっていただきました教職員の皆様全ての名誉と思っています。
そのことは子供たちも充分理解しており、さらに白沼を好きになってくれたことと信じて疑いません。ありがとうございました。

国道をきれいにして往来する人々を迎えたいという気持ちで積極的に活動している

メニュー 個別ページで表示

サイドバー まち美化キッズ

サイドバー Facebook

サイドバー 会員専用ページログイン

地方連絡会議専用ページ

ログイン ログイン

※ID・パスワードが必要となります。

Page Top