環境学習支援

表彰校紹介・最優秀校(熊本県 水俣市立水俣第三中学校)


日々積み重ねる「環境にやさしい街づくり」

熊本県水俣市立水俣第三中学校がある熊本県水俣市は、環境都市づくりを積極的に推し進めており、国によって認定された「環境モデル都市」の一つです。
水俣第三中学校が行っている環境教育活動。その一つ目が、三中親子リサイクル活動です。年2回の日曜日にPTAと協力してリサイクル活動を実施します。
二つ目が、地域のゴミ分別収集。月1回、放課後の時間を使って地域のゴミ収集場所に出向き、分別や清掃活動を行います。

三中親子リサイクル活動。主に、アルミ缶、酒類のびん、雑誌などの回収を行う

地域との触れ合いが、環境美化への原動力

水俣第三中学校における環境教育活動の最後が、「花苗プレゼントbyなでしこフラワーズ」です。これは種子から育てた花苗を食品容器に移植し校内外に飾ったり、来校者にプレゼントする活動です。
校内のボランティアグループ「なでしこフラワーズ」を中心に行われ、平成22年度は文化祭等の行事で4回配布されました。特に2学期終業式の日は、「三中からのクリスマスプレゼント」として全生徒が配布し、多くの方に喜ばれました。
どの活動も地域の人々とのふれあいがあり、環境都市みなまたの一員として、生徒たちの意識を高める、大きな原動力となっています。

地域の人に花苗を贈り、活き活きと交流する「なでしこフラワーズ」

学校の声

人としての関わりというものがあったから続けられた

児童・生徒の声
寺床 友貴さん / 清水 月さん

寺床 友貴さん
受賞したことを聞いた時、最初は、正直に言うと驚きました。
でも、地域ごみ分別収集や「三中親子リサイクル活動」、日常生活の中での環境ISOの取組など、自分たちがあたり前のようにやってきた活動が認められたのは、本当にうれしかったです。みんなが一生懸命やってきたことではあるけれど、今回の受賞は、これまで頑張って地道に続けてこられた先輩方や協力してくださった地域の方のお陰でもあると思います。
環境を守っていこうとする意識や行動は、大切なことかもしれません。だけど、それだけでは長続きはできなかったと思います。そこに、人としての関わりというものがあったから続けられたように思うのです。
親子リサイクル活動は年2回ではありますが、休日の朝の活動です。
しかし、地域の方や保護者、先生方、生徒全員の協力によって、活動する時やりがいを感じながら頑張ることができました。また、月に一回のごみ分別収集にしても、自分たちの住んでいる地域の人たちと一緒にごみの分別をする中で、わからない時は教えてもらったり、分別を手伝って感謝されたりして地域の方々とのふれあいが深まり、ごみに対する意識も変わってきました。
これからも環境モデル都市の一員として、人や環境にやさしい街づくりを目指して実践を続けていきたいと思います。

清水 月さん
私が、中学2年生の頃から、何気ない気持ちで始めた「なでしこフラワーズ」や環境ISO委員会での活動が、全国的に認められ表彰されたことに驚きましたが、うれしかったです。
「なでしこフラワーズ」には、友人にさそわれて、少し興味があったのもあり参加しました。種をまいて段々育っていく花の苗を見たり、その育てた苗を保護者や地域の方にプレゼントし、喜んでくださる姿を見たりしているうちにやりがいを感じるようになりました。
水俣三中は、今年の3月に閉校して、私は卒業しますが、「なでしこフラワーズ」の後輩に別の学校に行っても活動を続けてほしいです。

月に1回、地域のゴミ分別収集場所に出向き活動を行っている

取り組みを通じてさまざまな人との「心と心の通い合い」というものを感じた

先生の声
新立 文子 先生

3月の閉校を目前にして、今回の最優秀校受賞の朗報は、生徒、職員のみならず、地域の方々にも喜んでいただきました。
水俣第三中学校は、「生きる力を身につけ、自尊感情を持ち、ふるさとを誇りに思う生徒の育成」を学校教育目標に掲げながら、日々の教育活動を行ってきました。
生徒たちが「当たり前」のように感じながら取り組んできたことをすばらしい「協会会長賞」という形で評価していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
今回の受賞をきっかけとしてふり返った時、環境への取り組みもさることながら、その取り組みを通じてさまざまな人との「心と心の通い合い」というものを感じました。そのことがとても大切なことであり、生徒たち一人一人を成長させ、さらに向上していこうとする意欲を高めたのだと思います。
また、ここ一、二年の取り組みではなく長年の積み重ねられた取り組みが実を結んだものと思います。
幼い頃から、保護者や地域の方々の後ろ姿を見ながら育まれた「環境を守ろうとする心」は、今回の受賞を励みとして、閉校後さらに新しい学校で実践の輪を広げてくれることと思います。

生徒たちの中でゴミに対する意識が変わり、環境都市・みなまたの一員としての意識が高まっている

関係者の声

地域社会をつくる一人の人間として、大きくはばたいていってほしい

堀 真哉さん(PTA会長)

今回、本校が最優秀校を受賞させていただき、大変うれしく、また、ありがたく思っております。これもひとえに、普段から環境活動に取り組んでいる生徒一人ひとりはもちろんですが、学校の先生方、保護者、地域の皆様等、多くの方々のご理解、ご協力があったからこそだと、あらためて感謝申し上げます。
「環境ISO」「親子リサイクル」「地域ゴミ分別」「花の苗プレゼント」など、生徒たちは、これらの活動を通じて、「環境」「共生」「いのち」といった、生きていく上で大切なことを学ばせていただいていると思います。また、地域の方々とのコミュニケーションが図られることが、地域に開かれた学校づくりにもつながり、すばらしいことだと感じます。

残念ながら、今年3月で水俣第三中学校は閉校になりますが、これまで先輩方からつながってきたすばらしい伝統を、生徒一人ひとりが次の新しいステージで発揮し、地域社会をつくる一人の人間として、大きくはばたいていってほしいと願います。

種子から育てた花苗を食品容器に移し、校内外を飾ったり、地域の方々に配布している

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