環境学習支援

表彰校紹介・最優秀校(愛媛県・松山市立興居島小学校)


最 優 秀 校

 

活 動 内 容

住民と行う漂着ごみ回収やハマボウフウ保護活動で島の魅力PR

愛媛県松山市の沖約 2km に浮かぶ「興居島(ごごしま)」。対岸の松山や瀬戸内の島々が見晴らせる眺望が魅力のひとつだが近年、海岸の至る所に漂着ごみが散乱している。島で唯一の小学校とな る同校では、使命感をもって多様な清掃活動に取り組む。同校の 目の前にある「船越海岸」は、白い砂浜が広がる穏やかな浜辺だ が、ペットボトルやプラスチック製品のごみが目立つ。児童は身 近な問題として海岸清掃を行い、地域美化意識を磨いている。

その傍らで、全面的に児童をアシストしているのが、地域団体「わけひめフラワーサロン」だ。清掃活動とともに、希少な海浜植物「ハマボウフウ」の保護にも注力。「ビューティフル興居島」と名付けて、住民が講師になってハマボウフウの観察、保全方法などを指導している。総合的な学習の時間を利用し、保全と学習をリンクさせながら問題解決に取り組んでいるのが特徴だ。
ハマボウフウはもともと海岸に多数生息していたが、台風などで砂浜が削られるなどして、数が激減。かつての浜辺を取り戻そうと住民たちが活動したのを機に、児童も参加するようになった。

「わけひめフラワーサロン」の元会長、池本良雄さんは、「この取り組みの一つひとつが、将来どこかで役に立ち、深い絆で結ばれ、立派な大人に成長してくれると信じています」と微笑む。
同校に隣接する興居島中学校とは、共同で環境活動を行う機会も多い。そのひとつ、「クリーン興居島」では、島内の複数の海岸に出向き、清掃を実施。いずれも海水浴シーズンには松山市内から多くの人たちが訪れる海岸で、児童は興居島の魅力をアピールすべく美化活動に励む。また、ハマボウフウの保全活動を知ってもらうために新聞を作成し、松山と島を結ぶフェリーなどに掲示。
興居島の人口は減少の一途を辿り、子どもの数も右肩下がりだ。現在は、島外から通学する児童が 8 割に上るが、目の前の海を舞台に、献身的な住民や中学生に支えられながら 6 年間学ぶ児童の心には、「ふるさと」への誇りがしっかりと刻まれている。

授 与 式

表彰授与に際し、コメントをいただきました。

◆ 八木 誠一 校長先生

『興居島小学校の海岸清掃などの美化活動が全国的に認められ、令和2年度環境美化教育表彰で最優秀校に選ばれました。本日、このような素晴らしい賞を頂戴することは、長年にわたって興居島小中学校の卒業生の皆さんや、地域の方々、そして保護者の方々がご尽力くださった賜物と心から感謝申し上げます。
今後とも、ふるさと興居島の環境美化に引き続き取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。』

◆ 大野 ひまり さん(児童代表)

『興居島小が開校した翌年から、クリーン興居島が始まりました。3、4年生の総合的な学習の時間では、ハマボウフウを観察し、保護を続けてきました。地域の方々にお世話になりながら、10年以上続く興居島の伝統になっています。
今回の表彰は、地域の方々や先輩たちが続けてきてくださったおかげです。砂浜が減少したり、ごみが漂着したりして、美しい砂浜が失われてしまわないように、これからも興居島の自然を守る活動を続けていきたいと思います。本日はありがとうございました。』

◆ 首藤 正彦 氏(愛媛地連・株式会社えひめ飲料)

『今回の最優秀賞は、児童の皆さんだけではなく、地域の方々といっしょになって取り組んでこられたことが評価されたのだと思っております。今後とも、この興居島の素晴らしい自然環境が未来に引き継がれていきますように願っています。』

<授与式概要>

  • 松山市立興居島小学校(愛媛県)
    日時 : 2021年2月13日(土)
    場所 : 愛媛県松山市立興居島小学校 体育館
  • 出席者 は下記の通りです。
    ・ 八木 誠一 校長先生
    ・ 大野 ひまり さん(児童代表)
    ・ 長賀 部令 様(愛媛県 中予地方局 健康福祉環境部 環境保全課 廃棄物指導係 係長)
    ・ 稲田 靖穂 様(松山市 環境部 環境モデル都市推進課 課長)
    ・ 首藤 正彦 氏(愛媛地連・株式会社えひめ飲料)

メニュー 個別ページで表示

サイドバー まち美化キッズ

サイドバー Facebook

サイドバー 会員専用ページログイン

地方連絡会議専用ページ

ログイン ログイン

※ID・パスワードが必要となります。

Page Top