環境学習支援

表彰校紹介・最優秀校(長野県 長野市立徳間小学校 )


HIV(エイズウィルス)に感染したルーマニアの子供たちのと交流

徳間小学校とルーマニアの子供たちとの交流が始まって10年になります。きっかけは冬季長野オリンピックのときに行われた「一校一国運動」でした。 そのうち、ルーマニアにエイズ感染孤児のための施設「明日の家」があることを知り、児童たちが医薬品の援助をしたいと思うようになり、空き缶リサイクルの収益金を贈ることにしました。

地域の人たちとの協力活動

平成11年にはルーマニアの子供たちが初めて来日しました。こうした活動を支援するために、平成11年12月にはPTAがリサイクルハウス「夢」を寄贈。学校や地域を中心に定期的に空き缶が収集されるようになりました。  収益金は、毎年ルーマニアの「明日の家」の医師や子供たちが来日したときに贈呈しており、平成13年と16年には職員と児童代表が「明日の家」を訪問して贈りました。 こうした空き缶リサイクル活動を支えるために、学校職員や元PTAの保護者などを中心とした「支援する会」も立ち上がりました。学校での交流をサポートしたり、ルーマニアからの情報を提供したり、ルーマニアの人たちの来日の際に学校以外で交流の場を設けるなど、地域をあげての活動になっています。

子供たちの美化意識が高まった

子供たちの間には、学校から出てくる紙やダンボールなどの不燃物に対しても、「リサイクルできる」「もったいない」という意識が芽ばえ、資源として活用することの大切さを感じるようになりました。   交流会を行うにあたってエイズと関連させた性教育も行い、エイズに関する正しい知識を持つことが偏見や差別を招かない上で大切であることも学びました。

学校の声

リサイクルで国際交流できるのがすばらしい

児童・生徒の声
島崎 ゆきさん

空き缶や新聞紙などの回収は、リサイクル委員会が中心になってやっています。アルミ缶5個、新聞紙1週間分、牛乳パック10個、ダンボール1個を回収すると1ポイントもらえるんです。4ヶ月で600ポイント、5万円が目標です。 ルーマニアの人たちから「皆さんの気持ちがエイズの一番のクスリです」と言われ、とても勇気づけられました。 リサイクルを通じて国際交流できるなんてすばらしい。ルーマニアの子供たちとの交流も、日本の遊びを紹介したりしてとても楽しかったです。

「やさしさ」と「たくましさ」

先生の声
糟谷 房枝校長先生

空き缶や新聞紙などの回収が、単なるリサイクル活動でなく、ルーマニアのエイズ孤児への支援を通じた国際交流にまで発展しているところが徳間小学校の取り組みのユニークなところだと思っています。
毎年、交流会で訪れるゲストの人たちからいただく「支援金がルーマニアの子供たちの生きる勇気になっている」というメッセージが、「よし、来年もがんばるぞ」と子供たちのエネルギーになっています。こうしたつきあいの効果なのか、学校を訪れる外国の人たちからも「徳間小学校の子供たちはとてもフレンドリーだ」と言われますよ。
エイズ撲滅に向けた「エイズのクスリはやさしさです」という合言葉があります。徳間小学校の活動は「やさしさ」と「たくましさ」が特色。エイズ学習も毎年行っており、活動を通じてエイズへの関心や人権意識がもっともっと高まっていったらいいですね。

関係者の声

あたたかい心を贈る「友情リサイクル」

(元徳間小学校教論)
藤澤秀行さん

長野五輪の一校一国運動がきっかけで、平成9年から始まったんです。当初はルーマニアのエイズ孤児に学用品を贈ろうと、PTAが春と秋に資源回収を始めました。そのうち、子供たちも取り組めるようにと手作業でリサイクルハウスを作り、「夢」という名前をつけて寄贈しました。平成11年にルーマニアの子供たちが訪問してきて、単なるリサイクル活動でなく、友だちにあたたかい心を贈る「友情リサイクル」に発展してきたんです。 子供のいない家でも週に2回、紙やアルミ缶のリサイクルに協力してくれるようになり、地域ぐるみの活動に発展しました。子供たちも、アルミ缶ひとつ、新聞紙1枚がルーマニアの子供たちの命を支え、友情につながるんだと一生懸命取り組んでいます。実にすばらしいことだと思っています。

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